公開から1年、新たな追撮映像を加えたアップデート版『ヒポクラテスの盲点』が11月6日よりリバイバル上映決定!大西隼監督からメッセージが到着

大手メディアではほとんど報道されない新型コロナワクチン後遺症の影響を、多角的な視点で描いた科学ドキュメンタリー映画『ヒポクラテスの盲点』。2025年10月の劇場公開時には全国70館で動員4万8000人を突破し、第99回キネマ旬報ベスト・テン「文化映画部門」第10位や科学ジャーナリスト賞2026最終選考作品に選出されるなど異例の反響を呼んだ本作が、直近の状況や新たな取材映像を加えた“2026 アップデート版”として、2026年11月6日(金)より新宿ピカデリーほかにてリバイバル上映されることが決定した。これにあわせ、企画・監督・編集を務めた大西隼監督より長文のメッセージが寄せられた。

未曽有の危機を経て感染症対策が変化を続ける一方、mRNA技術を用いたワクチンによる後遺症被害や、接種直後に家族を失った遺族の声は十分に検証されないまま、社会の深層で燻り続けている。大西監督は2025年の劇場公開後も取材を継続。国内外で新たに明らかになった事実の数々をはじめ、後遺症患者の治療法を探り続ける福島雅典医師らの姿や、救済されないまま人生の再構築を模索する患者たちの現在進行形の闘いをカメラに収めた。本作が描き出すのは、巨大なシステムの中で声を上げることの困難さや、医療・行政・科学、そして市民自身が無自覚に加担しうる構造的な“凡庸なる悪”であり、アップデート版では個人がシステムに抵抗する難しさと社会を変えようとする人々の姿がより鮮明に提示される。

公開から1年を経てアップデート版を届けるにあたり、大西監督は「想像していた以上に多くの観客に見ていただきました。全国各地で合計30回近くの舞台挨拶に立たせていただき、直に観客の方々からの声を聞く機会に恵まれました」と振り返り、取材を通して公害や薬害、技術がもたらした惨禍へと関心が接続し直したことを吐露。さらに「映画館が、表現の自由の切先、民主主義の揺籃であることを実感しました」と語り、「パンデミックの記憶が風化しつつある今は、そう言った意味では平時だと思います。平時に考えたり、話し合ったりするべきは、いるかどうかも分からない『わかりやすい悪者』探しをして声を荒げることではないと思います。悪が存在するとしたら、ハンナ・アーレントが指摘したような『凡庸なる悪』ではないでしょうか。それは社会にも、行政にも、医療界にも、科学界にも…どこにでも存在しうる悪の形です」と指摘。「『ヒポクラテスの盲点』には、極端で過激なメッセージはありません。医療従事者の方々に、行政の方々に、科学者の方々に、一人でも多くの人に、何が本当に大事なことなのか、正しい道なのかを、ともに考えていただきたいと思い続けています」と言葉を寄せている。

■アップデート版の上映に関し、大西隼監督からメッセージが到着

「2025 年10月に、『ヒポクラテスの盲点』を公開してから1 年が経ちました。想像していた以上に多くの観客に見ていただきました。全国各地で合計30回近くの舞台挨拶に立たせていただき、直に観客の方々からの声を聞く機会に恵まれました。同時に、この映画がもっと多くの観客に届くかもしれないという予感を各地で感じました。

自分にとっての副産物は、この映画をつくったことで、コロナワクチンはもちろん、HPV ワクチンの問題、水俣病の問題、原発や放射能汚染の問題など、いわば技術がもたらした惨禍・今なお続く被害者たちの闘いに自分の関心が接続し直したことです。なぜ社会は弱いものに対して冷たいのか。自分はこれまで十分な関心を持ったり、行動を起こしたりしてきただろうか。否、そうではありませんでした。公害や薬害がマスメディアで扱われにくいのはなぜか。自分は映像の作り手としてこれから何ができるか。『ヒポクラテスの盲点』を通して、ドキュメンタリーというものが、映画というものが、たしかに社会に作用し、新しい動きのきっかけとなることを目の当たりにしました。そして、全国の映画館が、表現の自由の切先、民主主義の揺籃であることを実感しました。

物事は、有事ではなく一見平時に見える時こそ、その帰結の命運を決める準備がなされているのだと思います。パンデミックの記憶が風化しつつある今は、そう言った意味では平時だと思います。平時に考えたり、話し合ったりするべきは、いるかどうかも分からない「わかりやすい悪者」探しをして声を荒げることではないと思います。悪が存在するとしたら、ハンナ・アーレントが指摘したような「凡庸なる悪」ではないでしょうか。それは社会にも、行政にも、医療界にも、科学界にも・・・どこにでも存在しうる悪の形です。そしてそれは、「これまでの自分」と無縁のものではないと、今思います。

『ヒポクラテスの盲点』には、極端で過激なメッセージはありません。医療従事者の方々に、行政の方々に、科学者の方々に、一人でも多くの人に、何が本当に大事なことなのか、正しい道なのかを、ともに考えていただきたいと思い続けています。個人がシステムに抵抗することの困難を噛み締めながらも、それでも私たちが住む社会が、システムや権力ではなく、命ある人間のための社会に変化していくことを信じます。

公開から1 年。新たな取材を追加しました。この問題の本当の当事者は、今の被害に苦しむ方々、ご家族を亡くされたやり場のない悲しみに暮れている方々、そして、すぐ隣に生きているすべての私たちだと思っています。」

『ヒポクラテスの盲点』(2026 アップデート版)
2026年11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

【出演】
福島雅典(京都大学名誉教授)、藤沢明徳(ほんべつ循環器内科クリニック理事長)、児玉慎一郎(医療法人社団それいゆ会理事長)、上島有加里、上田潤、大脇幸志郎、宜保美紀、新田剛、森内浩幸、楊井人文

【スタッフ】
監督・編集:大西隼
撮影:井上裕太
音楽:畑中正人
CG:高野善政
プロデューサー:杉田浩光、杉本友昭、大西隼
製作:「ヒポクラテスの盲点」製作委員会
制作・配給:テレビマンユニオン
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
スペック:2025年/日本/ステレオ/16:9
©「ヒポクラテスの盲点」製作委員会
公式サイト:hippocrates-movie.jp

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