【「D会議室」学生特派員レポート】『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』ラインナップ会見イベントレポート【Part.2】

ドキュメンタリー映画は人生観を変えてくれる。
D会議室学生特派員・辻(NCW)によるラインナップ発表会イベントレポート!

「TBSドキュメンタリー映画祭2024」ラインナップ発表会当日。イベント会場に出向いたわたしたちD会議室学生特派員に与えられたミッションは、学生代表として、監督たちへ質問を投げかけることだった。

イベントが始まると、当映画祭アンバサダーのLiLiCoさんが登壇。ドキュメンタリー映画の魅力を「観ると人生観が変わる。どんなテーマだろうと、自分が当事者だったら…と、自分と向き合う時間になる。若い時にこういうことを知れたらよかった」と熱く語る。今回、会場に学生が参加したことに喜びの表情を見せたLiLiCoさんからの、まさにわたしたち若者へ向けてのメッセージのように思え、胸が熱くなった。

いよいよ、監督たちへの質問タイム。記者が監督たちに質問するなか、代表して特派員・倉茂さん(立命館大学)はLiLiCoさんに質問。「LiLiCoさんがドキュメンタリーを取るなら、何を題材に撮りますか」と聞くと、LiLiCoさんは「自分を題材に(笑)。タレントというのは、普段表に出ている表情のみが伝わっていくもの。だけど、タレントにも普段は見せていない面があることを伝えたい」と語り、“本気の人間は面白い”を体現する自身の生き様のドキュメンタリー映画化を希望した。

今度はLiLiCoさんから倉茂特派員に「気になった作品はありましたか?」と投げかけられ、特派員は須賀川監督の『BORDER 戦場記者 × イスラム国』を挙げた。イスラム国の思想が“生きていた”と謳う当作。特派員が「イスラム国は子供の頃にニュースで見たきり、“終わった”ものだと思っていましたが、今も“生きている”ことに気付かされ、視野が広がりました」と語った通り、ドキュメンタリー映画が若者にとって“自分ごと”となったことを受け、会場は熱く沸き立った。

イベント終了後は、各特派員から佐井大紀監督、須賀川拓監督、津村有紀監督への突撃インタビューが行われた。特派員は監督たちから、ここでしか聞けない熱い話を見事に引き出した。その様子を以下に紹介する。

 

『方舟にのって 〜イエスの方舟45年目の真実〜』
佐井大紀 監督 インタビュー

特派員・辻(NCW)「イエスの方舟で生活する女性たちの生き様を自分ごととして観てほしいとの事でしたが、本作をどんな人に観てほしいと思いますか?」

佐井監督「観てもらう人を限定したくない。確かに彼女らは側から見たら変わった生き方をしているし、彼女らの家族からしたら不幸なことかもしれない。でも彼女らは自分の信じるものがあって、力強く生きている。何かを信じて生きている誰しもに、自分の人生と照らし合わせて観てほしい」

 

『BORDER 戦場記者 × イスラム国』
須賀川拓 監督 インタビュー

特派員・倉茂(立命館大学)「取材のなかで、現地の子供たちから『首を切り落としてやる』と言われたということでした。これはイスラム国の思想が子供達に広がってしまっているのをまさに感じたエピソードだと思います」

須賀川監督「今回取材に行ってみて、人間には乗り越えられない分断があることがわかりました。でも、乗り越えられないからと蓋をしてしまうと、分断がさらに深くなる。人種・宗教・貧富の差など、人それぞれ超えられない壁があると分かった上で付き合っていくことが大事。自分達とは違う人たちがいるんだ、と認識することが大事だなと現場に行って思いました」

 

『カラフルダイヤモンド ~君と僕のドリーム~』
津村有紀 監督 インタビュー

特派員・船越(関西大学)「カラフルダイヤモンドというグループの魅力は何ですか?」

津村監督「まずは一生懸命真面目に頑張っていること。そして特徴的なのは、彼らは共同生活してるので私生活も一緒。お互いのことをよく知っていて、メンバーそれぞれがどんな個性を持っていて、お互いのキャラをどう活かせばいいかを考えている。それぞれがお互いのプロデューサーであり、ファンであるという不思議な関係性が魅力だなあと思います」

わたしたちD会議室学生特派員は今回のミッションを通じて、ドキュメンタリー映画に込められたそれぞれの熱い思いを受け止め、それは自分の人生を見つめる貴重な経験となった。

 

◆参加特派員の感想

倉茂さん(立命館大学)

今日は記者会見に参加させていただき、ありがとうございました。

リハーサルから見学させていただき、実際にスタッフさん達がどのように場所の準備をしているか、まで分かりました。

記者会見は各作品の監督さんが伝えたいことを2分程度にまとめられて、みどころや作品を作った経緯をおおまかに理解することができました。

作品の核となる部分を知ることができ、本祭も行きたいなと感じました。

またLiLiCoさんが随所で軽やかかつ本質を付いた話をされていて、とても勉強になりました。映画含めてエンターテイメントに対する見方もしっかりされている方で、芸能界についての解像度も上がった気がしました。

監督さんやLiLiCoさんに質問させていただく貴重な機会があり、良いイベントだと思いました。

ぜひまた来年も開催してほしいです。ありがとうございました。

 

船越さん(関西大学)

このような貴重な体験をさせていただき誠にありがとうございました。

どの映画も監督が強い思いを持っていることが、会見から伝わってきました。

中でも私が気になったのがトゥレット症の男性に密着した作品です。予告を見た限りでもその不自由さが伝わってきました。このような病気を知らなければ、町で見かけたときに冷たい対応をとってしまうと思います。誰もが暮らしやすい社会を実現するためには、病気や個性について知り、理解することが大切だと思います。そうした意味で今回のドキュメンタリー映画祭は、大きな価値があると思いました。

また、土井善晴さんの「一汁一菜」も気になりました。私にとって、今後大学を卒業して一人暮らしを始めるにあたって、毎日の食事は重要な問題です。料理が楽しく簡単にできるようになればありがたいので必見だと思いました。

作品の他にも、リハーサルの雰囲気を見学させていただいたり、監督に直接インタビューするなど貴重な体験をありがとうございました。

 

辻さん(ncw)

本日はラインナップ発表会に学生特派員として参加させていただき、ありがとうございました。

学生の視点で、アンバサダーのLiLiCoさんに何を聞くか、特派員同士で相談して考えた質問に、LiLiCoさんからよい反応がもらえたのが嬉しかったです。

また佐井監督・須賀川監督・津村監督への突撃インタビューをさせていただいたことも大変貴重な経験です。自分のインタビューに、監督たちが熱く応えていただいたことに達成感を感じました。

個人的に観たいと思ったのは須賀川監督の「BORDER」です。イスラム国は、ニュースを子どもの頃に見たきりだったので、いまだにその思想が生きており、須賀川監督が現地の子どもから過激な言葉をかけられたというエピソードが衝撃的でした。

また来年も開催してほしいです。この度はありがとうございました。

 

Part.1の記事はこちら

 

<開催概要>
★東京= 会場:ヒューマントラストシネマ渋谷|日程:2024年3月15日(金)〜3月28日(木)
★大阪= 会場:シネ・リーブル梅田|日程:2024年3月22日(金)〜4月4日(木)
★名古屋= 会場:センチュリーシネマ|日程:2024年3月22日(金)〜4月4日(木)
★京都= 会場:アップリンク京都|日程:2024年3月22日(金)〜4月4日(木)
★福岡= 会場:キノシネマ天神|日程:2024年3月29日(金)〜4月11日(木)
★札幌= 会場:シアターキノ|日程: 3月30日(土)~4月11日(木)

■公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/
■公式X:@TBSDOCS_eigasai
■コピーライト表記:@TBS

 

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