1969年、一枚のアルバムが世界を震撼させた――。伝説的ロックバンド、レッド・ツェッペリンの知られざる起源を描いたドキュメンタリー映画『レッド・ツェッペリン：ビカミング』が全国公開され、初週から異例の快進撃を見せている。

本作は、ジミー・ペイジ（ギター）、ジョン・ポール・ジョーンズ（ベース／キーボード）、ジョン・ボーナム（ドラムス）、ロバート・プラント（ヴォーカル）というオリジナルメンバーによる証言を軸に、未公開のボーナムの音声や家族写真、初期ライブ映像を織り交ぜながら、バンドの誕生から世界を席巻するまでを描き出す。1曲まるごとの演奏シーンを収録し、まるで当時のライブに居合わせたかのような没入体験を可能にした構成も注目だ。

9月26日（金）の公開初日には、ザ・フーやU2、ジミ・ヘンドリックス、さらにビートルズのマネージャーを題材にした作品など音楽映画が相次ぎ封切られる中で、本作は新作洋画の中で3位スタート。その後の週末（9月26日〜28日）には、『ヒックとドラゴン』『ジュラシック・ワールド／復活の大地』といった大作を抑え、観客動員・興行収入ともに洋画第1位を記録した。

さらに各レビューサイトでも高評価を得ており、Filmarks初日満足度ランキング3位（3.9点）、Yahoo!映画3.9点、映画.comでは4.1点を獲得。劇場パンフレットは売り切れが続出し、増版が早々に決定するなど熱気が広がっている。公開からわずか7日間で興収1億円突破が確実視され、洋楽ドキュメンタリーとしては異例の動きを見せている。

↑パンフレットとうちわ

監督は『アメリカン・エピック』で知られるバーナード・マクマホン。共同脚本はアリソン・マクガーティが手がけ、撮影はバーン・モーエン、編集をダン・ギトリンが務めた。日本語字幕は川田菜保子、字幕監修は音楽評論家の山崎洋一郎。

長年のファンはもちろん、ツェッペリンを知らない世代にとっても響く要素が満載の作品。半世紀を経てもなお新たな伝説を生み出すバンドの姿が、いまスクリーンに甦っている。

『レッド・ツェッペリン：ビカミング』はTOHOシネマズ日比谷ほか全国の劇場およびIMAX®にて公開中。