\n\n生誕100年記念「TBSレトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集」開催決定!ポスタービジュアル&予告編解禁 - ニュース|D会議室:業界初ドキュメンタリー情報ポータルサイト

生誕100年記念「TBSレトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集」開催決定!ポスタービジュアル&予告編解禁

TBSが収蔵する貴重なアーカイブをデジタル修復して劇場公開するプロジェクト「TBSレトロスペクティブ映画祭」。その第3弾として、世界最高齢の現役プロデューサーとして知られる石井ふく子の生誕100年を記念した「石井ふく子特集」の開催が決定した。5月22日(金)よりMorc阿佐ヶ谷ほか全国にて順次ロードショーされる。開催決定に伴い、ポスタービジュアル、予告編、場面写真が一挙解禁された。

石井ふく子は、数多くのホームドラマを手掛け、「お茶の間の母」として親しまれてきた日本を代表するプロデューサーである。今回の特集上映では、彼女の原点ともいえる1960年代の単発ドラマの名作群から、厳選された4作品がスクリーンに蘇る。解禁されたポスタービジュアルには、大空眞弓、池内淳子といった昭和を彩った名女優たちの姿が収められ、時代を超えて響く「家族の情愛」や「女性の生き様」を予感させるデザインとなっている。

上映ラインナップには、藤原審爾の小説を原作に鴨下信一が演出を手掛けた「秋津温泉」(1967)、福永武彦の短編をドラマ化した「廃市」(1966)、新宿の芸者を主人公に食を通したシスターフッドを描く平岩弓枝脚本の「女と味噌汁」(1965)、そして家族の断絶と再生を見つめた「あによめ」(1964)が並ぶ。いずれも当時のテレビ文化の黄金期を支えた、映画に引けを取らない密度の高い人間ドラマである。

本映画祭のプロデュースを務める佐井大紀は、「石井ふく子プロデューサーが紡いできた物語には、いつの時代も変わらない人間の営みと、寄り添うような優しさがある。デジタル修復によって鮮明に蘇った映像を、ぜひ劇場の大きなスクリーンで体感してほしい」とコメントを寄せている。昭和の家庭の風景と、そこに生きた人々の細やかな感情が、現代の観客にどのように響くのか注目が集まる。

TBSレトロスペクティブ映画祭 プロデュース:佐井大紀 コメント全文
「テレビ」の在り方が様々な角度から問われている今こそ、その黎明期に息づいていた“ものづくりへの熱量”を振り返ることに、大きな意味があるはずだ。TBSでは開局当初から、メディア論を問うような名作が数多く制作されてきた。しかしそれらの多くは、放送後そのまま破棄されるか、よくても倉庫に塩漬けにされるか。そこで私は、独断と偏見で作品を掘り出しデジタル修復して再発表する「TBSレトロスペクティブ映画祭」を企画した。第3回目は、石井ふく子特集。まもなく100歳、世界最高齢の現役プロデューサーである彼女にも、熱き新人時代があった。「電気紙芝居」と揶揄され映画に比べはるかに地位の低かったテレビいう場で、「ホームドラマ」というジャンルをお茶の間に定着させたホームドラマの母の“原点”ともいえる作品群を、令和のいま改めてスクリーンで堪能して欲しい。

上映作品ラインナップ(作品解説・佐井大紀)

★『日曜劇場』 
1956年以降、毎週日曜よる9時からTBS系列で放送されている、日本で最も長い歴史を持つドラマ番組枠。1958年、石井は日本電建の社員でありながら、この枠の2代目プロデューサーを引き受ける。

■「時間ですよ」(デジタル修復版) (1965年7月4日放送)
後に久世光彦×向田邦子コンビでシリーズ化された名作の元祖単発ドラマ
銭湯「泉湯」の女主人(森光子)は大の働き者だが、その夫(中村勘三郎)は女癖が悪くいつも遊んでいた。ある日近所の未亡人が妊娠、しかもその相手が女主人の夫だという噂が立ち…。「ただの水で稼ごうなんて、水商売もいいとこだわ」など橋田セリフの切れ味は素晴らしく、女性の働き方や生活保護問題など、すでに令和の社会問題を扱っている。森光子は石井の母と交流があった。

脚本:橋田壽賀子
出演:中村勘三郎、森光子

■「愛と死をみつめて(前篇)」(デジタル修復版) (1964年4月12日放送) 
脚本、橋田壽賀子。石井×橋田コンビの原点とも呼べる伝説的作品
十代で難病を患ったみち子(大空眞弓)と、遠距離でもひたむきに彼女を愛する大学生・実(山本学)の悲恋。「手術で顔の半分を切除するくらいなら死にたい」と言うみち子に、実は無償の愛を捧げて手術を決意させる。橋田が書いた台本は電話帳くらい分厚かったが、「カットしたくない」と言う橋田の想いを受け、石井は「東芝日曜劇場」において初の前後編を決意した。

原作:大島みち子
脚本:橋田壽賀子
出演:大空眞弓、山本学

■「愛と死をみつめて(後篇)」(デジタル修復版) (1964年4月19日放送) 
脚本、橋田壽賀子。石井×橋田コンビの原点とも呼べる伝説的作品
手術を経て一命を取り留めたみち子(大空眞弓)。しかし、さらなる苦難が若い二人を待ち受けていた…。ほぼ病室だけで展開される密室劇だが、セリフは力強く、カメラワークも流麗で圧巻。手紙を読み上げるラストシーン、本来は台本に沿って暗転するところを、監督は現場の直感で大空眞弓の表情を撮り続けた。親の愛、恋人の愛、本人の望み…全てが切ない普遍的な愛の物語。

原作:大島みち子
脚本:橋田壽賀子
出演:大空眞弓、山本学

■「みれん」(デジタル修復版) (1963年6月30日放送) 
原作、瀬戸内寂聴。仲代達矢出演で映画化もされた名作
ともこ(渡辺美佐子)は小杉(下元勉)と8年間も不倫していたが、かつてともこを当時の夫から奪った年下の男・涼太(小池朝雄)ともいまだに関係していた。嫉妬深い二人の男の狭間で揺れる女心を描く、瀬戸内寂聴の初期作。激しい情念の世界で「女の生き様」というテーマが息づいている。

原作:瀬戸内晴美
脚本:田井洋子
出演:渡辺美佐子、下元勉、小池朝雄

■「廃市」(デジタル修復版) (1965年6月27日放送) 
大林宣彦も映画化した名作のドラマ版
舞台は九州の柳川、人々は死んだような町で死んだように生きていた。郁代(南田洋子)は夫・直之(仲谷昇)が妹の安子(大空眞弓)に想いを寄せているという噂に傷つき、家を出て寺にこもってしまう。閉塞感の中で渦巻く男女の激情とは裏腹に、川辺のロケシーンはまるでルノワールの絵画のようにどこまでも美しい。

原作:福永武彦
脚本:田井洋子
出演:大空眞弓、南田洋子、仲谷昇

■「秋津温泉」(デジタル修復版) (1967年7月2日放送)
吉田喜重も映画化した名作のドラマ版
ある日、数年ぶりに秋津温泉を訪ねた貧しい作家の周作(児玉清)。若女将の新子(大空眞弓)は待ち焦がれた再会に胸を躍らせるが、周作はすでに妻子ある身だった。そこに周作がかつて憧れた未亡人の女や、新子の縁談の相手まで絡み、複雑な大人の恋模様が展開される。演出は、後に「岸辺のアルバム」や「ふぞろいの林檎たち」を手掛ける鴨下信一。

原作:藤原審爾
脚本:八住利雄
演出:鴨下信一
出演:大空眞弓、児玉清

■「女と味噌汁」(デジタル修復版) (1965年6月20日放送) 
脚本、平岩弓枝。食を通してシスターフッドを描く傑作、第1弾
新宿の芸者・てまり(池内淳子)の夢は、得意の味噌汁を売りにした店を出すこと。お座敷の客・桐谷(佐藤英夫)との不貞がばれて、その妻が家に乗り込んでくるが、口論の末2人は打ちとけてしまう。石井のアイデアでバナナを食べながら化粧をした長山藍子や、芸者どうしの殴り合いシーンなど、強い女性たちの活躍は時をこえて痛快で美しい。

脚本:平岩弓枝
出演:池内淳子、山岡久乃、長山藍子

■「続・女と味噌汁」(デジタル修復版) (1965年9月12日放送) 
脚本、平岩弓枝。食を通してシスターフッドを描く傑作、第2弾
キッチンカーを出店するために教習所へ通うてまり(池内淳子)は、妻と別居中の弁護士・久保田(川崎敬三)と親しくなる。久保田の家を訪ねたてまりは、漬物が生き甲斐の久保田の母に気に入られてしまい、それを知った久保田の妻・やすこが乗り込んでくる…。

脚本:平岩弓枝
出演:池内淳子、長山藍子、山岡久乃

★本映画祭の企画・プロデュース佐井大紀監督最新作も上映
「石井ふく子 100歳~心のドラマの軌跡~」

御年100歳…世界最高齢の現役プロデューサー・演出家の原点と未来
世界最高齢の現役プロデューサーとして、今なお新作を生み出し続けている石井ふく子。その創作の原点や名作の秘話、そして現役として走り続けている「いま」について、2026年の言葉で語ったロングインタビューに、過去の貴重な映像も交え、石井ふく子の神髄に迫る。

監督:佐井大紀
撮影・編集:松岡佑一郎

 

「TBSレトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集」
5月22日(金)よりMorc阿佐ヶ谷ほか全国順次ロードショー

<上映館>
【東京】 Morc阿佐ヶ谷 5/22〜6/11        
【大阪】 シネ・ヌーヴォ 6/27〜7/10 
【京都】 アップリンク京都 7/17〜7/30
【名古屋】シネマスコーレ 7月後半予定
【福岡】KBCシネマ 7月後半予定

<スタッフ>
企画・プロデュース:佐井大紀
エグゼクティブ・プロデューサー:津村有紀
総合プロデューサー:須永麻由、小池博
法務:日向央
テクニカル・マネージャー:宮崎慶太
アーカイブ・マネージャー:崎山敏也、古山徹
スーパーバイザー:山﨑恒成
企画:大久保竜
製作著作:TBS

公式X:@tbs_retro
公式サイト:https://note.com/tbs_retro

(C)TBS

戻る